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この夏の猛暑を人為的原因による「地球温暖化」の影響と考えた人は少なくないだろう。 環境問題への具体的行動についてはまださまざまな見解が存在する。中で今話題になっているのが武田邦彦氏の所論だ。氏は10年以上前から一貫して、「リサイクル」の持つ矛盾について発言を続けており、この春に出版された『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』(洋泉社)でもその舌鋒は鋭い。
武田氏の主張の柱は、現在の行政が行う「リサイクル」や「ゴミ分別」を始めとする官製環境対策活動は、実は何の効果もないばかりではなく、むしろ結果として環境破壊を進めているというものだ。
武田氏は官製リサイクルの問題の第1点として、リサイクルするという建前で収集された分別ゴミのうち、実際に再利用されているのは一割に満たず、一方で回収にかかるコストのみが増大していると説く。それは、従来民間で行っていた時には円滑に作用していた経済サイクルが、行政主導になったことにより利権構造に組み入れられたからだという。
そしておそらくそれと同等以上に武田氏が指摘する官製リサイクルの問題は、それによりゴミが増える、という矛盾だ。その原因は、一般市民のゴミへの不感症を促すことによる。「混ぜればゴミ、分ければ資源」という言葉に代表されるように、「リサイクルしている」という感覚は、ペットボトルや紙の使用を促進こそしても決して抑制にはならない。かくして、ペットボトル使用量は、分別回収が始まる前の1993年には12万トンだったものが、10年後の2004年には51万トンにまで跳ね上がった。対して回収できたのが24万トンで、そのうち実際に再利用できているのはわずか3万トンである。
武田氏の所論に全面同意をするわけではないが、少なくとも「もったいない」という思想がこの国では歪められて使われがちなことは感じないではない。使って不要になったものを「もったいない」から再利用する、というのではなく、そのもの自体をどこまでも尊重していく目を自ら養い、あるいは提案していく。それは仏教NGOの使命でもあろう。(アーユス)
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